家の中ではめちゃくちゃいい子なキアとぶっち。
『そっちの部屋はダメよ』『ちょっとテーブルの下、見てごらん!』など、ダメもとでかけた言葉でも、かなりな確率で通じます。なんでわかるんだろう!?ホントにビックリする頭の良さ。
なおかつ平和でフレンドリー。
そんな賢いワンコたちが…お散歩に出ると豹変するんです(^◇^;)
- お散歩で、どう豹変するのかというと…
- 無理無理無理…(・・;)
- 外に出たら、我慢ができないんだワン!
- とりあえず、1匹ずつ散歩に連れ出してみた。
- 答えが出ないまま、とにかく2頭引きでひたすら歩き続けたよ。
- 1年半たった現在はというと…
- 考察:1/猟犬は、人のボディランゲージを読む能力が格段に高い!
- 考察:2/まずは体力!(私の場合、ね)
- 考察:3/ポイントはこの3つ。
- 【おススメ】とにかく、表情豊かに語りかけてみて!
- 【私見ですが…】猟犬って、やっぱりスピリチュアルなのかも。
- 猟犬はいつも自然の声を聞いている。
- 猟犬には、実戦経験があるのです。
- 【結論】コミュニケーションは双方向だってこと。
- 【おまけ】キアの名前の由来は…
お散歩で、どう豹変するのかというと…
一番困るのはこの『猟犬スイッチON』パターン。(・・;)
- 猫やタヌキを見つける・感知すると、キアがまず鼻を鳴らし、続けて大音量の奇声をあげる。
- ぶっちが急に慌てだし、鼻をピヨピヨ鳴らしながらグイグイ走り出す。
- 2匹揃って同じ方向に突進。
- 飼い主引っ張られる。そのまま転ぶ。
No!と叫ぼうが、リードを目一杯引こうが、私が転ぼうが、全く聞く耳ありません。(^_^;)
よ、よ〜し!散歩はスタート時が肝心って言うよね。興奮させないよう、保護主さんに言われた通り、深呼吸して、肩の力を抜いて、リードは緩めに持って…
…なーんてやってたらあっという間に走りだし、持っていかれるんですけど〜〜〜〜!
しつけの本を何冊か読み、プロのトレーナーさんの動画やサイトなども見まくりました。しかし『元猟犬のスイッチの切り方』についての情報が全然見当たらないんですよね。誰も問題にしてないのかなぁ〜???
ちなみに、体格が大きく、力も強く、怒ると超怖いお父さんが相手でも効果なし。
散々悩み、いろいろ試して、何度も転び…。万策尽きて、再び保護主さんに相談しました。
その時言われたことは…
『犬ではなく、人間次第。』
無理無理無理…(・・;)
どういうことかというと、保護主さんの初猟犬ちゃんも引っ張りが強くて大変だったそうです。悩んだ挙句、あるトレーナーさんのところへ連れて行った。
トレーナーさんに会って、猟犬ちゃんのリードを預けた途端、すーっと大人しくなっちゃったんだとか!
えーと、確認しますね。特に訓練とかしなくても、その人がリード持っただけでワンコが奇跡のように大人しくなった…という理解でよろしいでしょうか???
………はい。よろしいんだそうです。
正直、目が点です。(・・) 全然意味がわかりませんです。
これはもう、超能力とか悟りとかスピリチュアルの世界じゃない?
お父さん曰く。『そのトレーナーさんはめちゃめちゃ怖い犬を飼いならしており、その犬の匂いにビビって大人しくなったんじゃないの?』
むむ〜。まあそう考えれば説明はつくかも…だが…それはそれで困る!対処のしようがないってことになっちゃうからなあ…とにかく、明日の散歩をなんとかしないと…(⌒-⌒; )
外に出たら、我慢ができないんだワン!
実猟に使われる犬は、ペットの犬と違って『獲物を追う』という本能が強くて、そもそも一般家庭のペットみたいな訓練やしつけは入らないんじゃないのかな?…という思いが正直一番強かったです。
ぶっちは、どうも実猟の経験はなさそうに見えるのですが、そこは猟犬。キアに影響を受けて、猟犬スイッチが目覚めかけているのかも。
こっ、こんなはずでは…(^◇^;)!
計画では、ぶっちくんの穏やかさに影響されて、キアの方が変わってくれるはず〜…だったんですよね〜〜〜〜( ; ; )見事に逆になっちゃいました。
とりあえず、1匹ずつ散歩に連れ出してみた。
まあ、こうするしかありませんよね…。同じような状況の方は、だいたいこれを採用されているのではないでしょうか。とりあえず、1匹なら暴走されても力でなんとか制御できるので怖くない。
そしてある早朝、お父さんがキアを、私がぶっちを連れて別コースを散歩した時のことです。
すごーく遠く(多分2kmくらい)から、静かな朝の空気をつんざくように、キアちゃんの雄叫びが…!
『ああ、猫が出たのね』とぶっちくんに向かって一人うなずく私。いやあ、キアちゃんの声は本当にすごいです。響き渡ります!もう、教会の鐘の音かと。
…いやいや!感心している場合じゃないよ!?これじゃ、2頭引きできるのはいつになることやら…。(>_<)
仕事の都合もあるので、早いとこ2頭引きで連れて行けるようになりたい〜〜〜
答えが出ないまま、とにかく2頭引きでひたすら歩き続けたよ。
こうなったらもう、『習うより慣れろ』。いつかは2頭引き…じゃなくて、今すぐ2頭引きだ!
ここから先は、もう根性論です。私、根性だけはあるんで。
常にどこかがケガして痛いという毎日。なるべく犬猫に出会わない道を探し、コースいろいろ変えてみたり。練習のためにわざと犬がたくさんいるイベントに行ってみたり(悲惨…)。
そうしているうちに、特にコレ!といった進展があったわけではありませんでしたが、少しづつ変化が。
1年半たった現在はというと…
日常のお散歩はほぼ問題なくなりました。油断さえしなければ、意に反して転ぶこともなくなったし…。(^_^)
もちろん、まだ猫や他の犬に反応はしますが、かなり制御できるようになったんです。なんで?
考察:1/猟犬は、人のボディランゲージを読む能力が格段に高い!
私としたことが…『犬のボディランゲージを読めるようにならなくては!』とは思ってはいましたが、自分の方こそ、犬にボディランゲージを読まれているんだってことの重要性に、全く気づいていませんでした!
『読まれている』ことは、頭ではわかっていましたが、まさか『自分でも認識していない意識までが見抜かれている』とは、思ってもみなかったんです。
犬のプロの皆さん、揃ってボディランゲージの大切さを訴えています。そのコトバ通り、『背筋をしゃんとして、堂々と歩く』『リードは張らないでゆるく持つ』など、あれこれやってみました。でも全然ダメだったわけです。なんでかというと…
表面的なポーズだけを整えても、本当は自信がなくて、ビビってるなってことが、ワンコ達にバレバレだからです。
考察:2/まずは体力!(私の場合、ね)
もともと運動が嫌いな私は、PCに張り付きっぱなしの仕事でカラダが鈍りきってました。…そんなヘロヘロなダメ肉体なので、2匹で45kg級の猟犬なんかに引っ張られたりしたら、超怖い!!!
怖いと自信もなくなり、不安で表情が固くなります。
いくら見かけだけ堂々と振る舞ったつもりでも、犬は私の不安をいとも簡単に読み取る。多分、その時の私の顔に『不安!怖い!』って書いてあったんでしょう。
結果、主客転倒となるわけです。
だから、キツくても2頭引きで散歩し続けてよかった。おかげでかなり体力がつきました!
体力と自信がついたら、犬にスイッチが入りそうになっても怯えなくて済む。ダメ!の言葉もちょっとは届くようになってきます。
考察:3/ポイントはこの3つ。
あるトレーナーさんが言ってました。
『犬たちがいうことを聞くのは私を怖いと思っているから。でも私ほど犬とふざける人間はいない』って。
なるほど〜。目からウロコです!
つまりこの3つがポイント。
- キミたちの面倒はぜ〜んぶ私が見る!だから、つべこべ言わずに任せなさい!という確固たる自信。
- それを伝えるのはボディランゲージだっていうことを自覚。ちょっとオーバーなくらいに声・仕草・表情を使う。
- 体力をつける。
で、これ3つとも犬を変える話じゃなくて、人間が変わるって話ですよね。
う〜ん、やっぱり変わらなきゃならないのは人間だった!!
【おススメ】とにかく、表情豊かに語りかけてみて!
犬とのやりとりは言葉よりボディランゲージ。とにかく表情や仕草がすごく大切。
一般的に日本人って、人前で犬に対して表情豊かに接するのは、恥ずかしくって無理!っていう人が多い気がします。
でも、顔とか声に意識的に表情をつけるようにしたら、愛犬と双方向のやり取りができると思う。よく赤ちゃんにやってあげるのと同じです。
特に、遊んであげる時なんかいいですよ〜!盛り上がりますし!
えっ、もうやってる?…失礼しました〜 m(_ _)m
【私見ですが…】猟犬って、やっぱりスピリチュアルなのかも。
ところで。スピリチュアルって、どういう意味でしょう?
いろいろ調べると、どうも日本と海外ではかなり違ったニュアンスで捉えられているみたい。
日本
占い・霊感・それらを使ったヒーリング・チャネリング・宗教…などの見えない世界を扱ったエンタメ。
厳しい現実から逃避するための手段として捉えられている?
海外
心理学、脳科学、物理学、天文学などの科学や医療/ヨガ・武道・スポーツトレーニングの一環/宗教…などの学術。
心や魂を扱うことで厳しい現実を生き抜くための、実用的な手段として捉えられている?
私が感じた『猟犬がスピリチュアル』…というのは、海外における捉え方に近いです。
猟犬はいつも自然の声を聞いている。
キアの目はなんというか、独特なのです。うるうるキラキラして普通に可愛く見える時もあれば、ちょっと怖いというか…時々ドキっとすることも。なんだかハンターっぽい目だなぁ、と思ったり。
猟犬って、険しい山を縦横無尽に走り回りながら、『あそこは危ない』『獲物は近くにいる!』『吹雪になりそう』など、常に自然の声を聞いていたから、直観力が優れていて、しかも体がすぐに反応できる。すごいよね。
そして、生命の『生き死に』にいつも直面して、理解している。便利な都市で生活している人間が失ってしまった世界を知っているんです。野生の動物たちとすごく近いってことですよね。
猟犬が野生動物と違うのは、見えない世界とパートナー(人間)を橋渡ししてくれるところ。←これ重要!野生動物は、自然の声は聞こえても、親切に人をナビゲートしてはくれません。
猟犬には、実戦経験があるのです。
最初からペットとして生まれ育ったワンコだって、持って生まれた能力は同じだと思います。
でも使わないとせっかくの能力もなかなか伸びない。実猟犬は、実生活でその能力を磨き、使いこなせるようになっているんじゃないかな、と思います。
戦がなくなった江戸時代の『実戦経験のない武士』と戦国時代の『百戦錬磨の武士』との違いかなあ。でもどっちも武士であることは変わらない。町人だったり農民だったりはしないわけです。
だから犬はみんな人の表情を読む能力がある。そして、猟犬はその能力がハンパないレベルに高まっている。ひょっとしたら、飼い主よりも飼い主の潜在意識を察知している可能性があるんじゃないかな。
家の中ではビックリするほど言葉が通じるいい子なのも、同じこの能力のおかげなのでしょう。
もともと伴侶犬としてブリーディングされてきたお座敷系小型犬も、人間の感情を読む能力は非常に高いと思いますが、意外にも、室内での猟犬って、そうした座敷犬かと思うくらいお行儀がいい子が多い印象なんです。
【結論】コミュニケーションは双方向だってこと。
では、外に出ると何故『犬が変わった』ように感じたのか?
- ① 猫などに出くわすと『猟犬スイッチ』が入ってしまう。
- ② 体力筋力共にダメダメな私が『ヤバイ!!怖い!!』と警戒する。
- ③ 飼い主の恐怖感がボディランゲージとして現れる。
- ④ 犬たちがそれを読み取ってさらに乱れる。
キアぶちをどうにかすることで頭がいっぱいで、自分が本当はビビっていたこと、さらに犬たちにそこまで読まれていたことに、長らく気づけませんでした。
猟犬だから、スイッチが入っちゃうのは…そこだけはどうにも仕方がない。その瞬間、『怖い!』と萎縮してしまう自分を変えられるかどうか。単純に言えば、そういうことだったんですね。
保護主さんの言っていた通り、『リードを持つ人次第』だったのです。犬は人の意識に敏感に反応する能力がありますが、猟犬は特に敏感。表面的に平静を装っても、心の乱れがわかってしまうのでごまかしが効かない。
人間って、大した理由もないのに、割と簡単に自分にウソをついている気がします。
だから、関係性に乱れが生じた場合、飼い主は自分の潜在意識と向かい合う必要にせまられる場合もあるのです。多分。
これがスピリチュアルだなと思うわけです。ボディランゲージの問題と言ってもいいんだけど…。
お散歩で引っ張られながら、体を鍛え、自分が本当は何を不安に思い、怖がっているのかを自問自答する。なんかこれって、瞑想の修行みたいですもんね。
『超能力?テレパシー?』から始まって、冗談で『スピリチュアルですかっ(゚∀゚)』と言っていたのが
いつしか『自然の声を聞く=自分自身に聞く』となりました。…うまく言えないけど。
【おまけ】キアの名前の由来は…
名前をどうしようか?と迷っていた時、たまたま見つけたのがハワイ語の『キアヌ』という名前。
そうです。あのキアヌ・リーブスのキアヌです。
意味は『山から吹く涼しい風』。スゴイ!ステキ!これ、ぴったりじゃないですか〜?!…というわけで、キアヌだとオトコになっちゃうんで、キアにしました。
本当に、人間一生勉強ですね…(^◇^;)
多分、体力的にラクなワンコを迎えていたら、今の自分はないだろうな。
この世に生まれたからには、無理めなことにトライしてなんぼ。
『バカげたことをやろう。優しく生きよう。人生にはそれ以外にやるべき事なんてないんだから』
これ、キアヌ・リーブスさんの名言だそうです。カッコよくない?
ぶっちくんをお迎えする自信をなくしていた時、この言葉が背中を押してくれました。ありがとう、キアヌ。(トモダチかよ)
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